主任教授のご挨拶 professor
主任教授のご挨拶
日本大学は初代司法大臣・山田顕義を学祖とし、1889年日本法律学校を起源とする総合大学です。
日本大学医学部は、1925年(大正14年)に専門部医学科として開設され、1942年に旧制大学の医学部となりました。
私どもの教室は1954年(昭和27年)に初代鈴木忠一郎主任教授により開設されました。
以降、第2代 佐藤孝三 教授、第3代 鳥山貞宜 教授、第4代 佐野精司 教授、第5代 佐藤勤也 教授、第6代 龍順之助 教授、第7代 徳橋泰明 教授と引き継がれ、私で第8代目となります。
開講以来 67年目を迎え、現在の教室は 80名の現役医局員と269名の同門会会員に支えられる伝統ある教室(分野)です。
教室員全員が一流の整形外科医となれるよう、明るく元気に頑張っています。
整形外科は「運動器」の疾患を専門とする診療科です。
運動器とは身体を支え、身体の運動に関わる器官であり、骨、軟骨、筋肉、靱帯、神経などの総称です。
近年、急速に進行する高齢化に伴った変性疾患、骨折の増加や、スポーツ外傷・障害、交通事故や労災事故による外傷など、整形外科に対する社会的ニーズはますます大きくなっています。
日本大学整形外科では脊椎・脊髄外科、関節外科、スポーツ外科、手の外科、腫瘍外科などの診療班があります。
各分野の専門家が小児から超高齢者まで多くの患者さんの診療を行い、また、国際的にトップクラスの研究を行っています。
「考え続ける整形外科医」を目指して
1.安全で理解しやすい最高水準の専門医療を提供
患者の皆さんに、より安全で、誰にでも理解しやすく、全人的な治療ができる、「よき臨床医」を目指します。
専門医取得後は、技術の習得のみならず、日常診療の疑問から新たな研究を立案して実践し、世界に自分の考えを発信できる、「考え続ける整形外科医」を目指します。
これを持続することは、「いつまでも輝き続ける整形外科医」になるために最も重要と考えています。
そして何よりも、独創性にあふれた研究を推進し、最高水準の専門医療を患者さんに還元できれば、これ以上喜ばしいことはないと考えています。
2.没頭できる専門性の確立
整形外科専門医取得後は、脊椎・脊髄外科、関節外科、スポーツ外科、手の外科、腫瘍外科の各専門班に所属して、それぞれの専門分野に没頭し、トップクラスの臨床医、研究者になることを目指します。
また、各専門班は診療や研究面でお互いにディスカッションし、情報を共有して各専門分野がお互いに高め合うことを心がけています。
3.国際性の確立
臨床や研究で得られた成果を、海外の学会や学術誌に積極的に発信できる国際性を身につけることを心がけています。
また、海外留学による国際交流を積極的に行っています。
4.関連施設との連携
医局員は、板橋病院、駿河台病院の2大学附属病院の年間手術件数は2500例以上になります。その他、14関連病院にて日常診療、研究、教育に励んでいます。
前述の病院に整形外科各専門分野の指導医を有し、そして月1回は、前述の16病院が集まり、研究発表、症例報告を行っています。
そして夏休みには軽井沢で研修セミナーや、さらに年数回の講演会を開催しています。
5.明るく元気な教室(分野)
我々は伝統的に、お互いの信頼関係を重視し、「明るく元気な」雰囲気に支えられ、創造性と豊かな人間性を重視してきたすばらしい教室(分野)です。そしてそのおかげで、「最高水準の専門医療を提供できる整形外科臨床医」たちに恵まれてきました。教室員の和を大事にし、いつでも相談し、サポートし合うことを心がけています。
日本大学医学部整形外科学系
整形外科学分野主任教授
中西 一義