大学院での生活 graduate_school
R2.3月 大学院卒業 矢作 善之
私は日大出身ではなく、他大学出身であり、初期研修も地元の市中病院で行ったため、日大医学部に関してあまり関係のないところから当医局に入局しました。
当医局に入局するにあたって私がまず考えていたのは大学の医局に入るからには大学院にも進学したいということです。初期研修病院では周りにはそのまま市中病院に就職する医師もいるなか、大学の医局に入局する大きなメリットは大学院が存在することです。
実際に当医局から大学院に進学する先生は半数いるかいないかですが、もし当医局に入局を考えている先生がいたら大学院進学も同時に検討してみてはいかがでしょうか。
当医局の大学院は横断型といわれる臨床と並行して大学院の生活を送るシステムであるため、通常の診療業務を行いながら研究を空いた時間に行い、年に数日間の選択制の講義を受け、4年間の内ベッドフリー(病棟業務が免除され、研究に費やせる時間が増える期間)と呼ばれる半年間で研究を集中的に行う形でありました。
他の国公立大学などのように数年間大学院で研究を集中して行えるのもいいことであり、横断型の大学院には賛否両論もあるかと思いますが私としては臨床には常に関わっていたいと考えていたので横断型のシステムはあっていたと考えています。
具体的に私の大学院の内容としてはスポーツ班として膝靭帯及び膝周囲骨形態に関しての解剖学的研究であり、月に数回解剖学教室に通い、解剖検体を使用させていただいて膝の解剖を行い、研究をしていました。大学院では臨床研究の方法や英語論文作成に当たって英語論文を検索し、読んで勉強したり、必要に応じて統計を勉強したり、普段の臨床現場では学べないことが多くありました。
また、大学院の研究の発表の場として先輩医師とともにアメリカの基礎学会などにも数回参加させていただき、海外の医師の発表を聞き、他大学の医師と交流できたことなどは大学院に行かないと経験できなかったことであり、非常に有意義な経験であったと考えます。
当医局は日大出身、他大学出身も関係なく、仲が良く、質問もしやすい環境であり、臨床や研究共に行いやすい環境ですので、少しでも整形外科、当医局に興味のある先生がいらっしゃったらお気軽にご質問を頂けたら嬉しいです。
H26.3月 大学院卒業 山田賢鎬
当医局でのいいところの一つは、大学院への進学を自由に自分の希望した時期に決められることです。
とはいえ、医局員が充足していないため、横断型といわれるシステム(非大学院生の医員と同様の業務をこなしながら、並行して大学院研究をすすめる制度。
ベッドフリーは半年のみ。)を選択せざるを得ないのが現状です。
ただ、これが悪いかといわれるとそれは個人次第であり、臨床能力も養いつつ博士号を取得したい方にはいいかもしれません。
しかし本来、大学院は単に博士号を取るというより、一つのテーマに対して多角的にそれを証明していくためのものであると思われます。
その点を重視する方には当医局で採用している大学院制度はむかないかもしれません。
実際、国公立大学医学部の整形外科の大学院では、4年間みっちり研究するというところが多いようです。
ですが、我々としても共に歩んでいく仲間は一人でも多くほしいのは言うまでもありません。
ですので、当医局への入局・大学院入学を希望される方で、研究もしっかりやりたい方がいらっしゃったら、是非とも当医局まで相談してみてください。
昨今の科学を取り巻く事情を鑑みると、片手間に行った研究ではなかなか評価されないことも多く、半年という限られた研究期間では成果を出せないことも多いかと思います。
ですので、一番わがままの言える入局の時に、ベッドフリー期間に関して相談してみるのもいいかもしれません。
幸い、横断型システムにベッドフリー期間に関する規定は無いようです。
当医局で採用している人工膝関節はFNK(Flexible Nichidai Knee)です。
もちろんそれを扱っている我々医局員も、人工関節同様にFlexibleであることも我々のいいところの一つです。
どんなことでもいい。
あなたの疑問・希望があればなんでも相談してください。
あなたの医局生活をより良いものにするために我々も尽力は惜しみません。
共に歩んでいきましょう。我々にはあなたの力が必要です。
H24.3月 大学院卒業 小島敏雄
我々の医局では大学院への進学、入学時期は本人の自由となっております。入局早々に大学院に進学する人もいれば、数年間臨床経験を積んでから進学する人もいますし、進学しないまま臨床を続ける人もいます。
現況では大学院へ進学する人としない人は概ね半々となっています。
当整形外科分野には脊椎班、関節班、スポーツ班、腫瘍班、手外科班などがあり、それぞれ専門分野の研究を行っています。
臨床研究のほか、それぞれの班で基礎医学分野(病理学、再生医学、解剖学、癌遺伝学、統計医学など)と共同研究を行い、最先端の研究機器を用いて分子レベルでの研究を行っています。
先生方は各班への興味、研究班の特色、人間性、面倒見の良さなどを考慮し研究班を決めることになります。
大学院4年間のうち3年6カ月は、出張病院か大学病院のスタッフの一員として外来、病棟、手術などをこなしながら研究を行うというシステムをとっています。
そのため多忙で大変な時期もありますが、研究を進めつつ手術や外来などの臨床経験をおろそかにせずに済むという大きなメリットがあります。
専門医資格取得についても、大学院へ進学しなかった人と同じ時期に専門医試験受験資格を得ることができます。
4年間のうち残りの6カ月間はベッドフリー(病棟勤務免除)を設けており、集中的に研究を行うことが可能です。
ベッドフリー期間中は研究室のミーティングにも積極的に参加し、基礎知識の獲得、英語論文の読み方などを学ぶことができ、気分はまさに研究者です。
頑張って得た研究結果は整形外科以外の学会でも発表することができ、整形外科専門医以外の人との交流を持つことで知識や情報の交換を行うことが可能です。
基礎の研究者になるために整形外科へ入局する先生は稀有ですが、医者人生の中で一度(ずっと続ける人もいます)基礎実験をしっかり行ってみるのも、他では得難い非常に良い経験であると思います。
臨床、研究に積極的に取り組まれる先生方を歓迎しております。